お白湯というと、どんなイメージがあるでしょうか。
『味が無い、とくに美味しくもない、ただのお湯』だと思われる方もいるかもしれません。
私も『お白湯は体に良いと聞くけど、ただのお湯を飲むくらいなら温かいお茶を飲む方が良い。』と思っていました。
そもそも、寒い冬以外に温かい飲み物を飲む習慣がなく、普段から冷たい物を好んで選んでいました。
夏場はとくに、仕事終わりに冷蔵庫で冷やしたお茶に更に氷を入れて飲み、その上アイスクリームを食べて体を内側から冷やすのが好きでした。
そんな私ですが、主人が毎朝お白湯を入れてくれるようになってから、お白湯の美味しさに魅了されてしまいました。
今日はそんな大好きなお白湯の魅力について書いてみたいと思います。
「お白湯には味がない」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
きっと試しにお白湯を飲んでみたくなりますよ^^
お白湯の味と匂いの変化に気づいた時の話
お白湯は、基本的に無味無臭だと言われていますが、毎日飲み続けていると、味や匂いに変化を感じることがあります。
私は、お白湯を飲み始めた頃はとくにお白湯が好きではなく、毎朝主人が入れてくれるから飲んでいただけでした。
ただ、ある日の朝「今日のお白湯さん、いつもと違って変な味がする…。いつもと作り方変えた?」と、主人に聞いたことがあります。
作り方はいつもと同じだったそうですが、何だかその日はとても飲みにくかったです。
その日の午後から、私は4日間ほど寝込む風邪を引きました。
そのときは、『風邪の前で味覚がおかしくなっていただけかなぁ…。』くらいに思っていましたが、風邪が治った以降も、日によってお白湯が美味しい日と、美味しくない日が出てきました。
お酒を飲みすぎた次の日や、食べ過ぎた次の日は、なんだかお白湯が喉につっかえるような飲みにくさを感じたり、お白湯の後味を苦く感じる日もありました。
とくに私は、お白湯の匂いの変化に敏感で、最初は『作っているお鍋やヤカンが関係しているのかな?』と思ったのですが、毎朝同じ条件で作っても匂いが違いました。
お水も水道水ではなく、買ってきたお水に変えてみたりしたのですが、『どうも体調によってお白湯の味が違うぞ?』と感じるようになったのです。
お白湯の味が教えてくれる体の声
お白湯の味と体調について調べてみたことを、お世話になっているお医者さんにも少し聞きながらまとめてみました。
お白湯の味といっても、ほんのりと感じる程度です。
『甘く感じたからダメ』、『苦く感じたから病気』という風に考えず、あくまでもひとつの目安として見てみてください。
美味しいと感じるとき
喉につっかえるような違和感もなく、『お白湯がまろやかで美味しい!』という方は、今日の体調は良好だと思って良いようです。
「お白湯が美味しい!今日も心地よく体を動かすぞ~!」という具合に、お白湯が美味しい日は朝から気分も良くなります。
甘く感じるとき
お白湯が甘いと感じるのは女性に多いようですが、ホルモンバランスが変化したり、体がほてる、体が浮腫んでいるときに甘く感じることが多いようです。
以前、生理の前だけお白湯が甘く感じたのですが、ホルモンバランスが関係していたのかもしれません。
体の冷え、寝不足、ストレスをためてしまうなど、ホルモンバランスが崩れやすくなる原因をとりのぞいてあげられるようにしましょう。
体のほてりをしずめてくれる食べ物には、キウイフルーツ・レンコン・キュウリやお豆腐などもありますので、それらを少し食事に取り入れてあげても良いかもしれませんね。
苦く感じるとき
お白湯が苦く感じるときは、胃酸過多や、寝不足、ストレス、亜鉛不足の可能性があります。
また、逆流性食道炎などの疑いもあるかもしれません。
例えば、
・食事の度に胸焼け(みぞおちから口に向かって焼けるようなムカムカ感や、チクチクした痛み)がして、前にかがんだり、食事の後にはこの感覚が強くなる。
・胃の不快感や痛みがある。嘔き気がするなどの症状が強い。
といった症状がある場合は、お医者さんに診てもらうと良いかもしれないですね。
そのような自覚症状がないのであれば、
・寝不足にならないように夜ふかしをしない。
・ストレスをためないように意識的にリラックスをして胃に優しく過ごす。
・亜鉛不足にならないように、ジャンクフードや加工食品を減らして、バランスの良い食事を心がける。アルコールを控えるようにする。
など、試してみてはいかがでしょうか。
ちなみに亜鉛は、かたくちいわし・牡蠣・うなぎ・わかめ・切り干し大根・きなこ等、色んな食事から摂ることができます。
ただし、亜鉛の過剰摂取は健康にも影響があるので、サプリメントでも食べ物でもバランス良くとるように心がけることが大切ですね。
また、胃酸過多の方であれば、糖質・脂質・刺激のできる限り少ない物(お粥・バナナ・雑炊・白身魚・ささみ等)を選ぶようにすると、胃に優しく過ごせますよ。
しょっぱいと感じるとき
お白湯がしょっぱいと(塩気)感じるときは、ストレス過多や、体の緊張状態が続いている場合が多いです。
他にも、体の冷えや、気のめぐりが悪くなっている場合も、ほんのりと塩気を感じることがあるそうです。
体が冷えることによって、肩こり・関節の痛みが起こりやすくなっていたり、口内炎や歯肉炎など口内環境に問題が出やすくなっているかもしれません。
そういう方は、苦味を感じるのと同様に、体をいたわってあげることが大切ですね。
ストレスをできる限りためないように、それから気の巡りを良くするために、軽く体を動かすなどの運動も良いと思います。
最近は、外に出たくても出られない方や、お仕事のストレスもあると思うので、もしかしたら苦味やしょっぱさを感じる方が多いかもしれませんね。
体の冷えは、湯船に浸かって温まるという方法が考えられますが、口内炎(炎症)ができている場合は、長時間の入浴によって体を過剰に温めることにより、痛みが増す場合もあるようです。
痛みのある方は過剰に温めすぎないように気をつけてくださいね。
酸っぱいと感じるとき
お白湯が酸っぱいと感じるときは、水分不足で身体が乾いているかもしれません。
乾燥肌の人や、目・口・喉が乾きやすい人、寝ているときに沢山汗をかく人は、水分不足になっている場合が多く、こういう方は酸っぱく感じるかもしれません。
水分補給をしたり、水分のとれる食べ物(スイカ・トマト・ライチ・みかん・梨など)を食べるのも良いですね。
室内が過度に乾燥している場合は、加湿器を使ったり、部屋に濡れたタオルを干すなどして湿度を保つのも良いかもしれません。
お白湯の味(甘・苦・塩・酸)が持続・増強する場合
お白湯の味について書いてきましたが、これらの変化は一過性のものであって、もしも長く続いたり、その味が日を追うごとに強くなるといった場合は、なにか体が異常を訴えているかもしれません。
そういう場合は、お医者さんに相談することをおすすめします。
お白湯を飲むタイミングは起きがけが良い
起きがけの体は、乾いているだけではなく、筋肉も動かさずに縮こまった状態で血流が圧迫されています。
そこへ体温に近い温かさのお白湯を飲むことによって、胃腸への負担を少なく水分補給することができ、縮こまって圧迫されていた血流も良くしてくれます。
それによって目覚めだけではなく、代謝も良くなります。
起きがけに冷たい水をコップ1杯飲むというのも、もちろん悪くはないのですが、温かいお白湯を飲むと、体がびっくりせずに水分を受け付けられるということですね。
お白湯を飲む時のポイント
お白湯を飲む時のポイントは、『一気にゴクゴク飲むのではなく、10分ほど時間をかけてゆっくりと飲むこと』です。
一気に飲むと、胃液が薄まってしまい、食べ物の消化を邪魔してしまうからだそうです。
朝食の30分前に飲めたら、消化機能が高まっていて更に良いとのことです。
私は、この朝10分のお白湯時間がとてもリラックスでき、心地が良いので気に入っています。
起きがけに温かい飲み頃のお白湯をひと口飲むと、お腹の中からポカポカ温かくなってきて、思わずホッと心地の良いため息をついてしまいます。
仕事に行く前は、ソワソワしたり、体も緊張しやすいですので、ホッと一息ついて心を穏やかにできる時間があるというのは良いものですよ。
また、起きて1番にお白湯を口にすることによって、お白湯の味をより敏感に感じることができます。
なにかを食べてからだと、お白湯の味の変化を感じにくいので、私は毎朝1番にお白湯を口にするように意識しています。
お白湯を飲んでからの体の変化
お通じが良くなった
私の場合は便通がかなり良くなりました。
以前から特別悪くはなかったのですが、毎日1回は必ず出ます。
大抵、毎朝起きてお白湯を10分かけて飲んだらトイレに行きたくなります。
その前のラジオ体操が効いているのか、お白湯が効いているのかは分からないですが。笑
どちらも血流・代謝をあげているのでしょう。
主人にも、「快調だね~。」と声をかけられるほど、毎朝決まったように出るようになりました。
体温が高くなった
以前は体温が35.50度くらいでしたが、最近は36.67度まで上がっています。
私の場合、低体温が良くないということは病院でも指摘されており、寝起きの低血圧、ホルモンバランスの乱れ、朝の嘔き気や目眩など、気になることも多かったので、健康のために体を温めることが大切だとは感じていました。
特にひどかったのは、午前中の嘔き気と目眩です。
一歩も動けないほど酷くなるのですが、午後には嘘のように元気になるので、働いているときは、起きがけにその症状が出るたびに悩まされました。
毎日『明日も起きて気持ち悪かったらどうしよう…。』と寝て起きるのが不安になるくらい酷いものでした。
病院では原因不明だと言われ続けていましたが、最近ではすっかりとその症状がなくなったので、ホッとしています。
よく『体の冷えは万病の元』と言いますが、冬場の寒いときだけではなく、最近は夏場にも冷えを感じる人が増えてきているそうです。
体の冷えは、単に冷たい物を食べて胃腸が冷えたり、外気によって冷えるだけではなく、自律神経の乱れも冷えの原因になるそうです。
自立神経の乱れは、過剰なストレスを感じたり、無理なダイエットをしたり、生理などによるホルモンバランスの乱れ、環境の変化(寒暖差など)も原因となります。
普段から頑張りすぎて、体の冷えを感じている方は、お白湯を試してみてはいかがでしょうか。
生理が定期的にくるようになった
私は中学生の頃から生理不順と出血多量、酷い生理痛がありました。
2~3ヶ月生理が来ないことも普通でしたし、親からは家系的に見ても子宮に異常が出やすいと言われていたので、実際に異常が見つかったときには『将来妊娠を望めないかもしれない』と悩んだ時期もあったほどです。
ホルモンバランスを安定させて、生理が定期的にくるようにと、低用量ピルを10年以上飲み続けました。
ピルを飲んでいても生理が来ない月もありました。
それでも、いつかは妊娠を望んでいるというのもあり、その予行練習になれば…と主人と話し合ってピルを辞めることにしました。
ピルを飲まなくなってしばらくすると、生理もまた不順になるだろうと覚悟していたのですが、今のところ毎月キッチリときています。
ピルを飲んでいたときよりも定期的に来るのと、生理の度に痛みでうずくまっていた私がピンピン元気にしているので、主人も驚いています。
痛みが出るときもありますが、以前のように鎮痛剤を内服することはなくなりました。
もちろん、全てお白湯のおかげだとは言いませんし、お白湯が生理を定期的に起こすとは根拠がないので言えません。
ただ、思い当たることの1つがこのお白湯生活だったので、このまま続けて様子を見ていこうと思っています。
お白湯の味で食事を考えるようになった
これは体の変化ではなく、意識の変化になります。
私は、朝1杯のお白湯を飲んで苦味を感じたことが何度かあります。
そういうときは大抵、前日にアルコールを飲んだり、食べすぎていたり、味の濃い物を食べたりしているのですが。笑
そんなときは、主人にも調子を伺って、消化に優しい物を選んで食事を作るようにしています。
午後からはできる限り体を動かして、夜も早めにお布団へ入るようにするなど、体に優しく過ごすように気をつけます。
翌朝のお白湯が美味しくなっていたら、「よし。昨日は体の声をうまく聞けたかな?」と少し嬉しくなります。
そんな風にして、体の声を丁寧に聞くことを意識するようになりました。
まとめ
今回はお白湯の味が教えてくれる体の声(体調)についてのお話でした。
無味無臭で、特別美味しい物ではないと思っていたお白湯でしたが、毎朝続けて飲んでいると、とても興味深い飲み物だと感じます。
美容の観点からも、美肌になるとか、ダイエット効果があるとか言われているようなのですが、私たち夫婦はそちらをあまり気にしたことがありません。
ただただ、お白湯が美味しいということ、朝のお白湯にホッとすること、寝る前のお白湯がポカポカと体を温めてくれて、心地よく寝付けることなど、お白湯さんのある生活が好きというだけでしたが、お白湯の味が自分の体と向き合うきっかけとなるとは思いませんでした。
人の味覚というのは、とても興味深いものです。
私はもともと、ソムリエの資格(ワインに関する資格)を取得しており、そのときも人の味覚についてよく調べていました。
舌の、どの部分に当たるかによっても、味の感じ方が変わるので、お白湯さんを飲むときに味を感じにくいという方は、ぜひ一度、舌全体にお白湯さんを転がすようにして飲んでみてください。
ワインのように、ちょっとお洒落にお白湯を飲んでみるというのも面白い発見があるかもしれません。
これから暑くなる日が増えると、ついつい冷たい物ばかりに手を伸ばしてしまいやすいですが、体の芯は冷やさないように温かくお過ごしくださいね。
今日も読んでいただき、ありがとうございます^^
皆さんにとって素敵な1日になりますように。